4月19日から二十四節気は穀雨です。
雨が百穀をうるおし芽を出させる頃です。
伊勢神宮の祭典・その他の行事
4月28日~5月2日
春の神楽祭
内宮神苑の特設舞台で午前11時と午後2時に胡蝶の舞などが公開されます。
彩の様々な蝶の刺繍が施された萌黄色の袍を着け、背には極彩色の大きな蝶の羽を負い、蝶が花から花へと飛び、舞い遊ぶ情景を思わせます。
5月1日
神御衣奉職始祭(かんみそほうしょくはじめさい)
5月14日の神御衣祭に奉る神様の衣である和妙(にぎたえ・絹布)と荒妙(あらたえ・麻布)を織り始める日です。三重県松阪市にある神服織機殿(かんはとりはたどの)神社で和妙、荒妙は神麻続機殿(かんおみはたどの)神社において奉織されます。
5月5日
児童福祉祭
子供の日にあたり、健やかな成長と幸せを祈る御神楽を奉奏し、和紙製の「鯉のぼり」を授与します。
5月5日
猿田彦神社 御田祭(おみた)
毎年5月5日に豊作豊漁を祈願して行う神事で、三重県無形文化財です。
桃山時代の風俗衣裳を身につけた男女が田楽の囃子にのって苗を植え、挿苗後は御神田で大団扇を打ち合わせる「団扇角力(うちわずもう)」が行われ、御神田での行事が終ると拝殿前に移り「ハエーヤハエ」の掛声とともに「豊年踊」が、そして「団扇破り」が行われます。
5月5日
こどもの日
五節句の一つ「端午の節句」で、こどもの健やかな成長を祈る日です。
平安時代から続く習俗で、菖蒲の節句とも呼ばれています。
鯉のぼりをあげ、五月人形を飾りお祝いします。
植物・自然
春疾風(はやて)
春に日本海側を西から東へと通過する低気圧に伴って吹く南寄りの風のことです。
冬から春への境目であるこの時期、低気圧の通過に伴って暖かい春疾風が吹いたあとは、また冷たい冬のような気温に戻ります。春疾風が繰り返し吹くことで、次第に暖かくなっていき、春本番を迎えます。
霾る(つちふる)
「黄砂」のことで、土が降るという意味です。明治以降に黄砂と分かりました。
「よな」とも読み、舞い上がった砂塵のせいで 空が暗くなることを 「霾晦(よなぐもり)」と言います。
牡丹(ぼたん)と芍薬(しゃくやく)
「立てば芍薬、坐れば牡丹、歩く姿は百合の花」と形容されるほど美しい花を咲かせる芍薬と牡丹。2つの花はよく似ていますが、芍薬は草本、牡丹は木本の落葉低木です。
牡丹は松阪市の朝田寺、鈴鹿市では約5万株のシャクヤクを栽培しており、5月中旬には「鈴鹿シャクヤクまつり」が開催されます。
躑躅(つつじ)
ツツジが花の盛りを迎えます。
伊賀市余野公園には15,000本のツツジが咲き誇ります。また、大紀町大平つつじ山には、およそ10,000本が自生しており、昭和14年に県の名勝にもなりました。
馬蛤貝(まてがい)、馬珂貝(ばかがい・あおやぎ)などの貝類、エンドウやそら豆などの豆類、筍が美味しい季節です。また、粽や柏餅、いばら餅、ミョウガ餅などの季節のお餅もたくさんあります。
2024年4月19日
公益財団法人伊勢文化会議所 五十鈴塾 季節の講話より