2月に食べる行事食・食べ物を紹介します。


恵方巻
節分にその年の恵方(その年の福徳を司る歳徳神(としとくじん。年神様の別称)のいる方角)を向いて食べる巻き寿司です。
福を巻き込むという意味が込められているため、七福神にあやかり7種類の具が入った太巻きが望ましく、福やご縁を巻き込みます。また、1年の幸せや願いが叶うよう食べるため、縁が切れたり、福が途切れたりしないよう、包丁で切らず丸ごと食べると良いとされています。
2000年以降に食べる風習が全国的に浸透し、習慣として定着しつつあるようです。
そのはじまりは江戸時代末期から明治時代初期の頃。大阪の商人たちの間で、節分を祝い、商売繁盛や無病息災を願って食べられていたことに由来するともいわれていますが、正確な起源は定かではありません。

節分汁
別名「鬼除け汁」。豚汁やけんちん汁など具だくさんの汁物に「蒸し大豆」を入れた料理で、最近、節分に食べられるようになった行事食です。
節分の豆には「魔(ま)を滅(め)する」、炒り豆の「炒る」には「射る」がかけられており、「魔目を射る=邪気を払う」という意味が込められています。
蒸し大豆を入れること以外に特に決まりはないので、お好きな具材を入れた各家庭の節分汁ができます。

いなり寿司
2月最初の午の日のことを「初午」と言います。この日に穀物の神様が祀られる全国の稲荷神社で催事が行われています。旧暦2月は今の3月にあたり、田んぼや畑の準備を始める時期であるため、豊作を願って稲荷神社に参拝する習慣ができました。
初午の日にいなり寿司を食べる風習は、稲荷神の使いであるキツネの好物が油揚げだったことに由来しています。初午の際に油揚げや、油揚げに酢飯を詰めたものを奉納したことが始まりと言われています。

チョコレート
2月14日はバレンタインデーです。起源はローマ帝国の時代までさかのぼるとされ、西ヨーロッパでは古くから「恋人の日」として祝われてきました。
日本では、女性から男性へチョコレートを贈る習慣として昭和33年ごろから流行し始め、昭和40年代後半~50年代にかけて徐々に盛り上がりを見せていきました。
また、旧暦2月14日は春が始まるころで、鳥がつがいとなる相手を選ぶ季節と言われています。そのため愛の告白にふさわしいということで、プロポーズや贈り物をする「恋人たちの日」になったという説もあります。