おかげ横丁では、毎年12月上旬から「歳の市」を開催しています。
「歳の市」では、縁起よく新年を迎えていただくためのしめ縄やミニ門松を販売します。
伊勢のしめ縄
伊勢地方では無病息災を願う魔除けとして、一年中「蘇民将来子孫家門(そみんしょうらいしそんかもん)」と書かれた木札のしめ縄を飾るという風習があります。
蘇民将来子孫家門の由来は諸説ありますが、神話に由来すると言われています。
昔、伊勢の地を旅したスサノオノミコトという神様が蘇民将来(そみんしょうらい)、巨旦将来(こたんしょうらい)という二人の兄弟に、一晩泊めてもらえるように頼みます。裕福な弟の巨旦は、長旅で衣服がボロボロになったスサノオノミコトを見て、頼みを断りますが、貧しい生活をしている兄の蘇民は頼みを聞き入れ、貧しいなりにも丁重にもてなしました。
スサノオノミコトはそのことに大変喜び、蘇民に「これからどんな疫病が流行っても、自分は蘇民将来の子孫ですと言って、茅の輪を腰につければ、病気から免れるでしょう」と言って去って行きました。その後、村で疫病が流行っても、蘇民将来の子孫たちはその災いから逃れ、代々栄えました。そしていつの日からか伊勢地方では、しめ縄に魔除けとして「蘇民将来子孫家門」の札を下げるようになりました。