神無月(10月)
神無月は「かんなづき、かむなづき、かみなしづき」と読みます。
語源が諸説あり、「神無月」の「無」が連体助詞の「の」にあたり、神を祀る月「神の月」。また、全国の神々が出雲大社に集まり、諸国に神がいなくなるという説や雷の鳴らない月である「雷無月(かみなしづき)」が転じたという説があります。ちなみに、出雲大社のある島根県では、「神在月・神有月(かみありづき)」と呼ぶ風習が残っているそうです。


~二十四節気~

8日 寒露
夜が長くなり、露が冷たく感じられるころ。朝晩の冷え込みはきつくなる一方で、秋晴れの過ごしやすい日が多くなります。夜空には、より美しくきれいに輝く月が見られる頃です。

23日 霜降
朝晩の冷え込みが増し、霜が降りはじめるころ。露が霜に変わり、冬が近づいてきます。


~伝統行事・風習~

1日 衣替え
季節の変化に応じて衣服を替えたり、収納場所の衣服を入れ替えたりすることをいいます。
現在は4月1日と10月1日に衣替えします。
もともとは中国の風習を取り入れた宮中行事が由来といわれていて、日本では「更衣(こうい)」と呼んでいました。
室町時代から江戸時代の初め頃は、夏と冬の衣服を年に2回替えるだけでしたが、江戸幕府によって武家では四季に応じて年4回の衣替えが制度化され、衣類の種類や着用する期間が細かく定められていました。

8日 十三夜
稲作の収穫を終える地域が多いことから、秋の収穫に感謝しながら、美しい月を愛でる日本で始まった風習です。
十三夜は、十五夜の次に美しいとされています。
また、十五夜も十三夜もお月見を楽しむことを大切にしており、どちらか一方しか見ないことを「片見月(かたつきみ)」・「片月見」と呼びます。片月見は、縁起の悪いこととされ、災いが来るといって忌まれていました。十五夜と十三夜を合わせて「二夜の月(ふたよのつき)」と呼びます。

14日 伊勢神宮神御衣祭(かんみそさい)
神御衣祭は、10月14日に内宮と荒祭宮に神御衣を奉るお祭りで、外宮などでは行われません。一般的に「神様の夏と冬の衣替えのお祭り」と説明されていますが、由緒あるお祭りのひとつです。
神様の衣のことを「神御⾐(かんみそ)」といい、神宮では毎年春と秋、天照大御神に和妙(にぎたえ)と呼ばれる絹と荒妙(あらたえ)と呼ばれる麻の反物を御糸・御針などの御料と共にお供えしています。三重県松阪市に鎮座する神服織機殿神社で和妙が、神麻続機殿神社で荒妙が2週間かけて奉織されます。

伊勢神宮神嘗祭
年間1500回に及ぶ神宮の恒例のお祭りの中でも、最も重要なお祭りが神嘗祭です。
神嘗祭は、その年に収穫された新穀を最初に天照大御神にささげて、恵みに感謝するお祭りで、由貴大御饌(ゆきのおおみけ)と奉幣を中心として、興玉神祭(おきたましんさい)、御卜(みうら)、御神楽などを行います。
さらに、春は神宮御園で行われる御園祭、神宮神田で行われる神田下種祭、秋の抜穂祭のほか、御酒殿祭、御塩殿祭、大祓があり、神宮の年間の祭典は神嘗祭を中心に行われているといっても過言ではありません。
両正宮に引き続き、別宮を始め、摂社・末社・所管社に至るすべてのお社において行われます。なお、両宮の内玉垣には天皇陛下から奉られた御初穂を始め、各地の農家から寄せられた稲束(懸税・かけちから)が奉献されます。

※伊勢神宮公式HP、伊勢志摩観光ナビなどを参考に作成しています。