弥生(3月)
弥生の「弥」はいよいよ・ますます、「生」は草木が芽吹くことを意味していて、「弥生(いやおい)」が変化して「やよい」と読むようになったようです。草木がだんだんと芽吹く時期をさします。


~二十四節気~

6日 啓蟄
土中で冬ごもりをしていた生き物たちが目覚める頃です。生き物たちは久しぶりに感じるさわやかな風と、麗らかな春の光の中で生き生きとしています。

21日 春分
昼と夜が同じ長さになる日で、自然をたたえ、生物をいつくしむ日とされています。多くの出会いや別れがあり、新生活の始まりなど変化が多いのもこの時期です。


~伝統行事・風習~

3日 上巳の節句(じょうしのせっく)
桃の節句とも呼ばれており、本来は女の子の節句ではなく、三月最初の巳(み)の日に春を寿ぎ、無病息災を願う厄祓の行事でした。
旧暦3月頃に咲く桃には、邪気を祓う力があるとされていました。そのため中国では、桃の木は子孫繁栄をもたらす霊木とされ、その実を不老長寿の仙薬とする伝説や「上巳の節句」に水辺で身体を清め、宴会を催し、災厄を祓うという風習がありました。日本では、人の形を草木や紙で作り、それで身体をなでて自分の厄を移し、水に流して祓いとしていました。江戸時代には、流すことが難しくなり、現在の雛壇を飾る「ひなまつり」になったのではないかと言われています。

21日 伊勢神宮御園祭(みそのさい)
毎年春分の日に神宮のお祭りにお供えする御料の野菜・果物の豊かな稔りと農作業に携わる人々の安全を祈念し、あわせて全国の農作物の成育と農業の発展をお祈りします。
神宮御園では、神宮のお祭りにお供えする野菜・果物を栽培しており、その品目は50種類ほどあります。お供えするものは、お祭りによってその品目と数量が決められています。また、盛りつける土器の大きさも決められているので、それにあった大きさに育てるよう細心の注意がはらわれます。

十三参り
数え年13歳の男女が虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)を本尊とする寺社へお参りし、無事成長したことへの感謝と、心身ともに大きく発達するこの時期に、立派な大人となれるよう祈念する行事です。ほかにも、厄を払う意味合いや、昔でいう元服の年齢になることから、人生の節目を祝う成人式のような役目もあります。

春のお彼岸
ご先祖さまの供養をする日として年に2回、春と秋にめぐってくるお彼岸。期間は春分の日を挟んだ前後3日間の計7日間です。初日を「彼岸の入り」、終日を「彼岸の明け」と呼び、春分の日を「中日」といいます。
春分の日は、昼と夜の長さが同じになる日です。すなわち「此岸(私たちの生きる世界)」と「彼岸(生と死の境界を超えた世界)」が最も近づく日で、この期間に仏様の供養をすれば極楽浄土へ行けると考えられていました。浄土宗によって広められ、浄土宗派のお寺ではこの時期に「彼岸会」という法要も開かれています。

※伊勢神宮公式HP、伊勢志摩観光ナビなどを参考に作成しています。