9月29日は、「来る福(くるふく)」と縁起良く読めることから、「招き猫の日」に制定されています。
この日に合わせ、おかげ横丁では年に一度、私たちのために日々、福を招き続けてくれる招き猫たちに感謝すると共に、招き猫たちとの新しい出会いを繋ぐ「来る福招き猫まつり」を開催しています。全国から、色もデザインも、大きさも形も異なる多種多彩な招き猫が集合する福いっぱいの催しです。

招き猫の手

一般的に、右手を挙げているものがお金を招き、左手を挙げているものが人を招くとされています。その由来は定かではありませんが、多くの人の利き手である右手でお金を扱うことが多いことから、右手を挙げている招き猫をお金招きと呼ぶようになったという説もあります。また、右手挙げと左手挙げを対で置くと、外から内へと福を招くそうです。

招き猫の色

色によって意味合いが異なっています。白色は福招き、黒色は厄除け、赤色は病除け、黄色は縁結び、緑色は必勝合格、青色は交通安全、金色や銀色は満願成就といわれています。

三大産地

日本各地で作られてきましたが、三大産地といわれているのが瀬戸焼(せとやき)、常滑焼(とこなめやき)、九谷焼(くたにやき)の焼物の産地です。

瀬戸焼

ルーツは、京都の伏見といわれており、伏見周辺で参拝の土産として人気となり、焼き物を製造していた瀬戸で明治30年ごろから作られるようになったとされています。
現在ではさまざまな形が作られていますが、原点は細身で猫背姿と本物の猫に近い姿をしています。また、手の挙げ方が控えめであることも特徴です。

常滑焼

多くの人がイメージする招き猫です。丸みを帯びた二頭身で目が大きく垂れているのが特徴で、昭和20年代ごろから作られています。
ルーツは愛知県半田市の乙川人形という説が強く、その地域の土人形は迫力のあるものが多いため常滑焼の招き猫もどっしりとしているのです。

九谷焼

華やかな見た目が特徴です。威厳のある表情で豪華絢爛なその姿は、海外での東洋趣味のブームに乗って、そのほとんどが輸出用として生産されていました。
細い穴から絵の具を絞り出して、立体的に絵付けを施す「盛(もり)」と呼ばれる技法も使われています。

これら三大産地の他に、京都の伏見人形や東京・浅草の今戸人形に代表される土人形の招き猫、群馬県高崎市や仙台などで作られる張り子の招き猫など、たくさんの地域でさまざまな招き猫が作られています。