師走(12月)
名前の由来は諸説ありますが、師匠である僧侶が、お経をあげるために東西を馳せる月という意味の「師馳す(しはす)」が由来しているのが有名な説です。ほかにも、年が果てる(終わる)という意味の「年果つ(としはつ)」が「しはす」に変化したという説や四季の果てる月を意味する「四極(しはつ)」を語源とする説、一年の最後になし終えるという意味の「為果つ(しはつ)」を語源とする説などもあります。
~二十四節気~
7日 大雪
本格的に冬が到来するころです。山々は雪に覆われ、平野にも雪が降り積もります。新しい年の準備をはじめる「正月事始め」もこの時期から行われます。
22日 冬至
一年でもっとも昼が短く、夜が長いころ。寒さを乗りきるために、栄養価の高いかぼちゃを食べ、柚子湯に浸かり無病息災を願います。
おかげ横丁では12月22日に「冬至 いとこ煮のお振る舞い」を行います。冬至に食べると病気にかからないという小豆と南瓜を一緒に煮た「いとこ煮」を限定200食お振る舞いいたします。
忙しい歳の瀬を皆さまが元気に過ごしていただけますように。
~伝統行事・風習~
13日 正月事始め・煤払い
お正月に年神様を迎えるための準備を始める最初の日とされた日です。もともと12月中旬から正月準備を始めていましたが、12月13日は婚礼以外は万事に大吉とされる「鬼宿日」にあたることから、年神様を迎える準備を始めるのにふさわしい日とされ、「正月事始め」として定着していきました。
また、江戸城で12月13日に「煤払い(すすはらい)」をしていたことから、江戸庶民も煤払いに精を出したと言われています。
現在でも多くの寺院や神社などでもこの日に煤払いの行事が行われています。
31日 大晦日
1年の最後の日を「大晦日(おおみそか)」または「大晦(おおつごもり)」と呼びます。
「晦日(みそか)」とは毎月の末日のことです。「晦(つごもり)」とは、月が隠れる日「月隠(つきごもり)」が訛ったもので、どちらも毎月の末日を指します。
1年の最後の特別な末日を表すため、「大」を付けて「大晦日」「大晦」と言います。
伊勢神宮の神苑では大篝火が焚かれます。
ひなたやけ
300年以上前より、現在の伊勢市周辺で栽培されはじめた伊勢市の天然記念物の蓮台寺柿。じつは渋柿で、独特の製法で渋抜きすることで他にはないまろやかでとろけるような甘味の柿になります。この蓮台寺柿を干し柿にしたのが「ひなたやけ」です。
皮を剝いて、一口サイズに切り、芯も抜いて手間暇かけて作られた「ひなたやけ」は、柔らかくてまろやかな味わいです。
お歳暮
お歳暮は、お正月に先祖の霊を家に迎え入れる「御霊祭(みたままつり)」の際に、鮭や数の子などをお供え物としていたのが起源とされ、その歴史は室町時代までさかのぼります。
そのお供え物を親戚や近隣の方に配るようになり、この風習がお歳暮と呼ばれるようになりました。
江戸時代には、武士が目上の方に対して贈り物をしていた記録が残っています。その後、商人が年末の挨拶周りに贈り物を持参し、明治時代の頃には現代のようなお歳暮として定着したとされています。
日頃からお世話になった方へ感謝の気持ちを示すために贈るものです。
伊勢神宮月次祭
12月の月次祭は、10月の神嘗祭・6月の月次祭と共に「三節祭」と呼ばれる神宮の最も 由緒深い祭典です。
浄闇の中、午後10時と午前2時の二度にわたって由貴大御饌の儀(ゆきのおおみけのぎ)が、明くる正午には奉幣の儀(ほうへいのぎ)が行われ、皇室の弥栄、五穀の豊穣、国家の隆昌、並びに国民の平安を祈願します。
祭典は、両正宮に引き続き12月25日まで、別宮をはじめ摂社、末社、所管社に至るすべてのお社において行われます。
※伊勢神宮公式HP、伊勢志摩観光ナビなどを参考に作成しています。