2025年09月13日

細山田匡宏(立体造形)


在郎日:9月13日(土)~15日(月・祝)
作品展示場所:招き猫現代作家展(大黒ホール)

目を閉じ、心を無にし、ただ降りてくるイメージを具現化する。できるだけ忠実に、我を交えないように。すると、ゆっくりと静かに、その塊は形を現す。そして瞳に光が射すとき、そこに命が宿る。
猫など興味もなかったが、妻で猫絵描の彬香子と愛猫ソラと出会い、あるとき『猫の瞳は人の心を映し出す鏡』だと感じる。その霊的で神秘的な存在がそれまで表現してきたイメージと繋がり、猫が創作の中心となった。
石粉粘土をかたち作り、アクリルで着彩した、体長10cmほどの猫たち。
巧みな擬人化と猫としてのリアルさが見事に調和し、猫の表情からは微妙なこころの動きまで感じられる。そこに、昔愛した飼い猫の面影を見て涙する人。まるで呼吸しているかのような緻密な猫像に息を呑む人。そして自由で囚われのない発想力、表現力に引き込まれ時を忘れる人もいる。
あるがままの創造に込められたメッセージ、そこから新たに気付き、確かめ、伝える。そのサイクルが螺旋階段のように上がってゆく。その導きに歓喜ある限り創造はつづく。

油彩・粘土造形などの技法で現代アートの美術家として活動
2008年 猫アートの創作を開始。
谷中ギャラリー猫町や銀座ボザール・ミューなどで個展・グループ展多数開催。